ロハス・メディカル11月号に載った僕の記事です。



キーワードは
「おしゃべり」です!

 こんにちは! Medecina Nova、なんていきなりの横文字ですみません! でも、どうしても皆さんにも覚えてもらいたいのです。僕自身も毎日50回、口ずさんでいる「メディキナ・ノア」のこと。


■僕は血液内科の医師です。プロフィールを見てもらう限り、普通のお医者さん、ですね。ただ、ちょっと違うとすれば、患者会「ももの木」を主宰していることかもしれません。医師が患者会を主催するのは、意外とめずらしいことだとか。といっても当初はそうとは露知らず。ただただ、本当に患者さんとのおしゃべりが楽しかったんです。


■思い出すのは東大病院で研修医として働いていた日々。病棟の患者さんたちと遊んでいました! 一緒にテレビゲームをしたり(教授回診中で見つかってしまいましたが)、病室でご飯を食べたり(師長さんが血相変えて飛んできましたが)、寝たきりの患者さんと一緒にお風呂につかったり(一応、僕は海水パンツ着用。スタッフの見守るなかでしたが)と、そんな思い出ばかり。そして、患者さんの「血液の先生になって」の一言で進路を決めた、そんな僕です。


■だから患者会といっても、実は「おしゃべり」の場。「マシンガントーク」と呼ばれるくらい話好きの僕に圧倒されながらも(?)、患者さんもときどき、ぽろぽろって話をしてくれます。その内容こそ、目からウロコ、そして感動。患者さんに教えてもらってばかりなのです。


■そしてやっと「気づいた」のが、「医療界の常識はズレている」と感じる患者さんやご家族の方がいかに多いか、ということ。そこを認識した上で、ズレを直していかなければいけない。……これがMedecina Nova、ラテン語で「新医学」への、第一歩でした。キーワードは「おしゃべり」です!


■というわけで、いよいよ次回から本題に入ります。ご意見もたくさんお待ちしていますので、是非よろしくお願いいたします!! では皆さんご一緒に、
Medecina Nova!